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2000

木材の表面粗さ評価における切り欠き処理の効果

Effect of Erasure of Deep Valleys
on Evaluation of Surface Roughness of Wood

木材加工面の表面粗さ評価の際,加工面上の道管による凹凸部分は規格に定められるフィルタ処理によって大きくひずみ,粗さパラメータの値を左右するため,加工程度と粗さパラメータの値との対応が得られない場合がある.本研究では,切り欠き処理によって道管部分を除いて粗さパラメータを算出方法を提案する.この方法によって,木材塗装面では加工条件と表面粗さとの対応が得られた.

切り欠き処理

断面曲線から JIS B 0601 に従って,粗さ曲線を求める.

下限レベル以下のデータおよびその前後の削除長さ分のデータを平均線すなわち 0 (ゼロ)に置き換える.

切り欠き処理
粗さパラメータは以下の条件を満たす部分から計算する,
  • データが削除されなかった部分,
  • 連続して基準長さが得られる部分



4種類の粗さパラメータと加工条件との関係

ミズナラの表面をそれぞれP80-P400の研磨布で研削後,ポリウレタンで塗装した.

各試料表面から触針式表面粗さ測定器で断面曲線を測定し,JIS B 0601に従って粗さ曲線を求めた後切り欠き処理を行った.粗さパラメータは切り欠き処理を行った粗さ曲線と処理をしなかった粗さ曲線の両方から計算し,両者を比較した(右図).
粗さパラメータと加工条件との関係

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