2003
ベイト工法において,家屋周辺でのシロアリの侵入をモニタリングするために,ステーションと呼ばれるカップ状の容器を地面に埋設する方法が利用されている.この工法では,容器に餌木等を挿入し,定期的に容器の蓋を開け,内部の食害状況を目視によって点検し,シロアリの侵入を監視する.本研究では,アコースティック・エミッション(AE)法によって,容器を開けることなく非破壊的にステーション内のシロアリ食害を監視するためのAEセンサを考案した.圧電性高分子ポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルムを用いたAEセンサを作製し,餌木の間に挟み込むことによって,シロアリ食害によって発生するAEを検出し,PVDFフィルムのAE検出特性及びステーション内でのAEモニタリングの可能性について検討した.
Fig. 1. 擬似AE波検出方法 |
Fig. 2. 餌木へのPVDFフィルムの挟み込みとAEセンサの取り付け方法 |
Fig. 3. 擬似AE波のp-p振幅と検出距離の関係 |
Fig. 4. 餌木で挟み込んだPVDFフィルムと木口面へ取り付けたAEセンサ |
Fig. 5. 2箇所に埋めた餌木A, Bにおける各センサで検出したシロアリ食害AEの事象率 |
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Fig. 6. 餌木A, Bにおける各センサで検出したシロアリ食害AEの事象率の平均値の比較 |